日本人は生まれた年により、バブル景気を謳歌した「バブル世代」や、ゆとり教育を受けた「ゆとり世代」などある種のレッテルが張られています。
それぞれ生まれた時代背景が異なることから、「欲が強い」、「わがまま」などの性格の違いがあるとされますが、中でも「無」に関連した世代が「さとり世代」です。
この記事ではそんな「さとり世代」の、
・意味
・該当する年齢
・特徴
などについて解説していきます。
Contents
「さとり世代」は何年生まれ?
「さとり世代」は1987年から2004年生まれに生まれた人を指します。
「ゆとり世代の次の世代?」と考える方も多いかと思いますが、実は「ゆとり世代」も1987年から2004年に生まれた人を指すため時期は被っています。
以下はGoogleトレンドによる「ゆとり世代」と「さとり世代」の検索数を表したグラフになります。
「ゆとり世代」の検索ボリューム
「さとり世代」の検索ボリューム
グラフをみてみると「ゆとり世代」は早い段階から浸透しているのに対して、「さとり世代」は2013年頃までは広まっていないことがわかります。
「さとり世代」という言葉は2ちゃんねるなどの掲示板が発祥でインターネット内で密かに「欲がない若者」を指す言葉として使われていました。
そこから2013年の10月に書籍として『さとり世代』という本が発売されたことで一般にも広く浸透しました。
「さとり世代」の特徴
「さとり世代」の語源にもなっている「悟り」ですが、「欲望や憎しみなどの煩悩の世界から抜け出せば人は解放され、悟りを開くことができる」という考え方です。
この語源からもわかるように、「さとり世代」の特徴は「無欲」です。
ここにはバブル崩壊以降の経済の低迷によって豊かな時代がなかったことや、インターネットの発展などが影響しているとされています。
以下が「さとり世代」の特徴になります。
「さとり世代」の特徴1:欲がない
ここでいう「欲」には出世欲や購入欲などがあります。
昔の人に多かった「なんとしてでも出世する!」といった気持ちを持っている人は少なく、生活できるギリギリで働けばいいという考えを持っています。
そのため主体的な行動は少なく、受け身が多いとされます。
また経済低迷期下に生きていることから、大金をかけることはあまりしないため「車」などの購入欲も少ない傾向にあります。
「さとり世代」の特徴2:恋愛・結婚に無関心
「さとり世代」には草食系が多いとされています。
背景には、サービスの発達によりひとりでも生きていける時代になりつつあることや、不況による経済的不安などが理由にあげられることが多いです。
「さとり世代」の特徴3:無理をしない
「飲み会への不参加」や「プライベート重視」などが例にあげられます。
これらの背景にあるのはインターネットの普及です。
ネットの普及は生活の様式を大きく変化させました。
SNSによるコミュニティの広がりで実世界だけの繋がりが全てではなくなったことから、飲み会にも不参加を表明することが可能になりました。
またお金がなくとも手軽に遊べる娯楽が増えたことから、無理に残業をしてお金を稼ぐのではなく、プライベートを重視して定時で帰る人も多いです。
次は「さとり世代」の使い方を例文でみていきます。
「さとり世代」の使い方・例文
「さとり世代」は以下のように使われます。
例1:「さとり世代の熱意の低さは頑張らなくても楽しめる時代になったと言い換えることができる」
例2:「育ってきた背景が異なるため、さとり世代の理解ができない」
例3:「さとり世代に強く言い過ぎることは退職に繋がり逆効果なことも多い」
「さとり世代」のまとめ
ここまで「さとり世代」の意味、由来、使い方について見てきましたがいかがだったでしょうか?
世代でひとくくりにしてしまうことはよくないですが、育ってきた時代背景により性格が異なり得ることには理解が必要です。
特にインターネットの発達が性格に大きな影響を与えているので、このネット文化を理解することが「さとり世代」の理解に繋がる近道といえそうです。
以上、「さとり世代」の解説でした。