急いでプログラムを書いて欲しいって頼まれるんだけど、急ぎすぎるとどうしてもバグが出るんだよ。。
スピードとバグはトレードオフだよね
この「トレードオフ」について解説します。
Contents
トレードオフとは?
「トレードオフ」とは「何かを得るには何かを手放さなければならない」という意味です。
英語では「trade-off:取引、交換」になります。
「トレードオフ」には下記のような例があります
・制作スピードとバグ
・仕事と家族サービス
・利便性とセキュリティ
それぞれみてみよう
トレードオフの使い方・用例
「トレードオフ」について具体例で確認していきます。
「制作スピードとバグはトレードオフ」
例えばプログラミングなどの制作では、プログラムを書いたあとで入念にテストをすることでバグが減らせます。
この工程を怠るとバグが見つかってしまいます。
ただし、予算の関係などから「今日中に作って欲しい」などと無理矢理に頼まれた場合、どうしてもテストをする作業が減ってしまいバグも増える傾向にあります。
この場合、「制作時間とバグはトレードオフ」であると言えます。
「仕事と家族サービスはトレードオフ」
仕事で成果を出すためにはある程度の作業量が必要です。
ただし成果を求めて仕事に力を入れるほど、家族との時間は減っていきます。
反対も同様で、家族との時間を大切にすれば、仕事に費やす時間は減ります。
このようなことから「仕事」と「家族サービス」もトレードオフの関係にあります。
「利便性とセキュリティはトレードオフ」
セキュリティ対策を高める手法として、二段階認証という方式があります。
IDやパスワードを入力した後に、スマホに送られた数字の入力を求められたことはありませんか?
この「ID・パス」+「スマホに送られた数字の入力」のように2回に分けた認証方式が2段階認証です。
2段階認証は1段階分手間が増えユーザーからすると、使い勝手は悪くなります。
ただし、「ID+パスワード」のみにしてしまうと、パスワード漏洩の恐れや総当たりで突破されるなどリスクが高まります。
このような場合に「利便性とセキュリティはトレードオフ」とよばれます。
「トレードオフ」と「二兎追うものは一兎も得ず」は違う?
「トレードオフ」に似た言葉に「二兎追うものは一兎も得ず」があります。
「二兎追うものは一兎も得ず」はあれもこれもと欲張りすぎると、「どちらも手に入らずに終わってしまう」という意味です。
ただし、厳密には「トレードオフ」と「二兎追うものは一兎も得ず」は異なる点に注意が必要です。
「トレードオフ」はどちらかを得ているのに対して、「二兎追うものは一兎も得ず」はどちらも得られていないという違いがあるんだ
「トレードオフ」と「二律背反」は違う?
「二律背反」も「トレードオフ」に似た言葉です。
ただし、厳密には異なる点に注意が必要です。
「二律背反」と「トレードオフ」の違いは両立が可能か不可能かという点です。
例えば「セキュリティと利便性」では、画期的な方法であれば一段階認証のみでセキュリティも実現できる可能性が0ではありません。
これに対して、片方を実現するともう片方に必ず矛盾が生じてしまうものが「二律背反」です。
トレードオフの使い方・例文
「セキュリティと利便性はトレードオフとわかってもらえない」
「スピードと品質はトレードオフの関係にある」
「恋愛と仕事はトレードオフ」
トレードオフのまとめ
「トレードオフ」とは「何かを得るには何かを手放さなければならない」という意味。
例えば、「2段階認証にすればセキュリティは強まるが、利便性は落ちる」といったものが「トレードオフ」と呼ばれる。
「トレードオフ」は実現不可能ではないが、「二律背反」は矛盾が生じてしまい、実現が不可能なものに使われる。
以上、「トレードオフ」の解説でした。
デザインの派手さと利便性もトレードオフだと思う